「防水」と一言で言っても、さまざまな工法があります。
その防水の工法について紹介します。
≪シート防水≫
シート防水には、塩ビシート防水・ゴムシート防水があり工場で生産したシート状の形成品を、ボンド等で貼り付けて施工していく防水材です。
屋上防水やベランダ・バルコニー等、官公庁や集合住宅・戸建て住宅のさまざまな施工面に利用されています。
日本では、1952年に旧国鉄の車両の屋根や建築物に塩化ビニル樹脂系シートにて防水工事を行った記録があり、これが始まりとされています。1969年に日本工業規格JIS A 6008として制定され、非歩行仕様から歩行用仕様が有り多くの需要が有ります。
当社が一般ビル、一般住宅にお勧めする塩ビシート防水の詳細はこちらをご覧下さい。
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≪ウレタン塗膜防水≫
ウレタン樹脂(液状)を塗り重ねていく防水です。その為複雑な施工面での施工が可能で、架台その他の凸凹にも綺麗になじみます。
防水層は塗膜防水材を塗り重ねて連続的な膜を構成するメンブレン防水です。1976年に日本工業規格JIS A 6021として制定され、複雑な形状にも施工が安易であり、
施工面は継ぎ目がなく(シームレス)に仕上がります。
防水改修の際、オーバーレイ(塗り重ね)による改修が可能な為、LCC(生涯費用)の削減にもつながります。当社がお勧めするウレタン塗膜防水を紹介します。
ウレタン塗膜防水の詳細はこちら
≪FRP塗膜防水≫
塗膜防水と同様に形状加工に優れ、屋上やベランダ、浴室、浴槽や水槽・プール、駐車場やヘリポートなど、さまざまな防水用途に利用されています。身近にみる製品としては、仮設トイレ・浴槽・モーターボート等があります。
又、非常に強固である為、高い耐久性と防水性を有しており、酸・アルカリなどを使用する化学工場などで耐蝕・防食ライニングとしての使用用途もあります。
FRPとは、繊維で強化されたプラスチック樹脂の頭文字を並べた用語で、一般的に使用する繊維は、ガラス繊維、樹脂はポリエステル樹脂です。
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≪屋上緑化≫
その名の通り屋上、ベランダに緑を植えようと言う事です。施工した防水層の上に、畑・庭園などを作り、癒し・環境対応を目的とします。屋上緑化は、断熱効果がある為、夏は涼しく、冬は暖かい空間を確保し、省エネにもつながります。緑による癒し効果なども期待でき、ヒートアイランド現象(都市部での高温化)を抑える働きもあります。又 近年では都市部において助成金制度など行政の屋上緑化への動きは広がろうとしています。
各種防水工法を用いた屋上緑化仕様があります。
屋上緑化の特徴はこちら
≪外壁防水≫
簡単に言うと、塗装工事よりワンランク上の工事と考えて下さい。厚膜が塗装より10倍近く確保出来るのでしっかりした皮膜が出来ます。建築・建造物の屋上部やバルコニー等のみに防水を施しても、外壁のひび割れやコンクリートの欠損が発生していると、そこから雨水が浸入をはじめます。その為建物の腐食が進行し、老朽化してしまいます。
建物の外壁状況は、ひび割れの発生状況や雨水の浸水状況によって判断されます。外壁に防水層を形成する前に、ひび割れ補修や欠損処理などの工事が必要な場合もあります。
また、外壁防水工事は、その機能性だけでなく、美観も兼ね備えなければなりません。
シーリング工事、ウレタン防水材防水工事、樹脂注入工事を紹介します。
シーリング工事の詳細はこちら
ウレタン防水材防水工事・樹脂注入工事の詳細はこちら
≪その他の防水≫
一般住宅、改修工事などではあまり使用しない防水です。しかし施工用途によっては、各工事メリットがあります。
アスファルト防水
アスファルトを釜で溶かしアスファルトシートと交互に積層して施工する防水と、改質アスファルトシートを用いて施工する防水である。前者を熱工法・後者をトーチ工法と言う。一般住宅改修工事ではあまり使用されないので、簡単な説明をします。
アスファルト熱工法
アスファルト防水熱工法は、20世紀初めには陸屋根に導入された極めて歴史の古い工法である。建築構法の変化に対応して改質・改良が加えられ現在に至る。
この工法の特徴は、溶解アスファルトによってルーフィングを何枚か積層するという点にありる。更にルーフィングの組み合わせと層数を変えることによって、要求レベルに応じた適切な防水層を選択することが出来る。
アスファルトトーチ工法
改質アスファルトルーフィング(シート)をバーナー等で溶かしながら貼り付けていく工法。現在アスファルト防水工事ではトーチ工法が主流となりつつある。 |